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ライセンシング・アグリーメント/著作権契約

Smiles 123の作品を、日本で製造・販売する製品に使用するにあたり、いわゆる「著作権契約」を作成する必要がありました。
日本では、文化庁が著作権契約書のテンプレートを提供して下さっていますが、これをこのままアメリカ在住のアーティストに適用してよいものかどうか?

文化庁作成の著作権契約書ひな形

文化庁提供の情報と資料はこちらです:誰でもできる著作権契約 by 文化庁
著作権契約を締結していないことから発生しうるトラブル事例の紹介、契約書作成支援システム、契約書作成マニュアルと、3点セットです。
とても分かりやすく、使いやすい。

英語版ひな形

しかし、差し当たり、私が必要なものは、これの英語版です。
なおかつ、アメリカ人対象でも、同じ内容で問題ないかどうかを調べる必要がありました。
そして、こちらのサイトArt Law Journal: Download Our Artist Licensing Agreement. It’s Free.を確認し、日本のものと比較、両者の「厳しいところ取り」でlicensing agreementの案を作成しました。
参考までに、このArt Law Journalの記事で紹介されている仮想のトラブル事例は…

ジャネットは、最近、コーヒーショップを開店し、あなたを写真家として採用、お店の写真と、ユニークなラテ・アートの写真を撮るよう依頼。
その写真は、お店のホームページでのみ使用されるはずだった。
あなたは、撮影を終え、対価を得た。
6か月後、雑誌を見ていると、新しいコーヒーマシンに関する記事を見て、その製品パッケージに自分が撮影した写真が使われていることに気づく。
ジャネットに電話をすると、
「素敵でしょ?あのコーヒーメーカーのお店は、私の友達が始めた会社で、製品パッケージデザインのためにあの写真をあげたのよ」
ジャネットに、それはやってはいけないことだと伝えるも、ジャネット曰く、「自分が買った写真なのだから好きなように使っていいはず」
コーヒーマシンの会社に連絡をして、彼らが許可なく自分の写真を使っていると訴え、使用するなら使用料を支払うように求めても、
「弁護士に相談してください」

というもの。

この記事の作者は、アーティストの方が自分の権利を守ることができるように、という目的でこの記事を書かれています。
私も、この手の契約は、アーティストの方自身がひな形を用意しておいて、案としてクライアントに提示できるようにしておく方が良いのではと思います。
専業でアーティスト活動をされている方以外は、ご自分のアーティスト活動を、ビジネスとして対外的にどうプレゼンするかという点について、あまり考えていない人が多いのかもしれません。
Smiles 123とのやり取りの中でも、licensing agreementの必要性について話を始めたのは私の方ですし…。
純然たる「本業」の他に、周辺のことも学び、考え、実践していく必要があるのは、どんな仕事についても言えることであって、アーティストだけ例外とは言えないと思います。
それに、周辺のことをきちんとマネージできれば、純然たる本業に、望み得る最も純粋な形で取り組み続けるための環境整備ができる。

他にもいくつか英語版のlicensing agreementのひな形をチェックしましたが、もっとザックリしたものもありました。
私は、また、「厳しいところ取り」でSmiles 123用のagreement案を作り、Kenに内容を確認していただきました。
いくつかご指摘いただいた点を訂正して初版とし、Smiles 123との間で無事に契約を結ぶことができました。

これでようやく、製造委託先に正式な発注をする条件が整いました。

想拝

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